よくあるご質問

Q1:同じ歯が時々痛くなります。
今回で根管治療するのが3回めになりますが、また痛くなるでしょうか?

A1:根管治療をするときの検査は、噛んだときに痛みがあるかないか、とんとん軽く歯をたたいときに痛みがあるかないか、根管のなかを肉眼か歯科用顕微鏡でみたとききれいかどうか、エックス線診査による最後のクスリがうまく詰まっているかどうかである場合は感染したバイキンをみているわけではありません。
バイキンが少ないと、噛んだときの痛みやトントン叩いたときの痛みは消えます。また、バイキンは1ミクロン程度なので、歯科用顕微鏡でも全く見えません。歯科用顕微鏡の倍率はせいぜい30倍程度です。見えないのは当然です。さらに、最後のクスリがうまく詰まっていることをエックス線診査で確認出来ても、バイキンが残っていることがかなりあることが報告されています。ところで、バイキンは生物です。バイキンが残っていると、患者さまの体調が悪いとか抵抗力が下がっているとき、またバイキンが動き出します。つまり、増殖しはじめます。これが内因感染の特徴です。お尋ねの状態は、シンケイの治療や根管治療のときに細菌培養検査が必要なことを示しています。シンケイや根管の内外の感染を完全になおして再発しないようにしておきたいですね。

Q2:治療期間はどのくらいかかりますか?

A2:それこそケースバイケースで、一概には申し上げることは出来ません。
抜髄症例では、3回から4回で終わるのがふつうです。ところが、強く痛んだ歯や噛んだとき痛む歯は、歯髄炎が根尖性歯周炎に移行している可能性があり、もう少し、ながくかかることがあります。以前に治療した歯が腫れたり痛んだり瘻孔が出来ている場合は6ヶ月くらいからそれ以上かかることもあります。これが大きな問題点です。しかし、一方では、治療が終了した患者様は快適な経過を維持しておられます。確かに、少しこじれたケースでの、長い治療期間は大きな問題点です。通常、治療回数が少なくてすむ抜髄ケース(はじめてシンケイを治療する場合です)のときに、万全の治療法を受けることをおすすめいたします。

Q3:シンケイの治療や根管治療の最後にする根管充填処置の時期はどのように決めるのですか?

A3:歯髄炎(シンケイの治療の時の病名)にしても根尖性歯周炎(根管治療のときの病名)にしても、原因は細菌感染です。根管充填処置は非感染状態を安定させ、再感染防止のための処置です。従って、細菌感染が治ってから根管充填することが原則です。細菌感染の有無を確認するには、細菌培養検査が必要です。当院では、信頼性の高い『チェアーサイド嫌気培養検査システム』による 細菌培養検査を実施し、確実なマイナス結果を確認後に根管充填を施しています。